2回目の公演は、直球だったのです。
物語は、「アンドリューの丘」の開演が控える女たちの楽屋。ゲネを終えた女優たちが、数時間後に控える本公演を前に楽しい会話を繰り広げます。
実は、私は、この舞台を見る前に「楽屋での物語」「コメディー」ということだったので、不安だったのです。内輪ネタになりそうだったし、コメディーは笑えるか笑えないだから、笑えないってことも大いに考えられるし…。舞台の前半は、悪くは無いけど、そんな不安通りの展開。若い二人の内の1人、ちひろは笑い方面でやりすぎ、飛ばしすぎな感じがあるし、もう1人、潤子は、「冷めたキャラ」にしているので、おもしろいセリフに対しても冷めた反応をするから、すべったみたいになっている。しかし、この前半が後半に生きてくるのです。
先輩格の女優のもえとしのぶは、4年前まで劇団「めぐみ座」にいた者同士。もえは、しのぶがふともらした「たまに、何でめぐみ座を辞めたんだろう、って思わない?」という言葉に驚きます。
ちなみに、作・演出の笹峯さんがデビュー以来所属していた事務所を辞めたのが3年半前の4月。その時に持っていたレギュラー番組は2本。私は、2本とも好評を得ていたし、そのほかの仕事も順調に見えたから、何故、という気持ちを抱きました。事務所を辞めた後は、舞台の裏方の仕事をやっていたようで、1年後、笹峯あいに改名して芸能活動を再開。舞台方面で今は活躍しているのです。だから、この「何で辞めたんだろうって思わない?」というセリフは、重いセリフなのです。
その後、もえは舞台を観に来た家族と会った後、再び楽屋へ。
もえ「私の両親、白髪が多かったと思わない?」
ちひろ「いや、そうでもなかったですよ」
もえ「実はあれ、染めているの。本当は真っ白なの。私が心配させているから。30目前なのに、バイトバイト。どっちが本業か分からなくなるよね」
しのぶ「こっちが本業だよ」
もえ「何にも、残っていないよね」
しのぶ「残っているよ」
もえ「な~んも意味無いよね」
しのぶ「意味あるよ」
もえ「だって、めぐみ座に戻りたいって思うんでしょ」
しのぶ「もえ、あんためぐみ座に戻りたいの?」
もえ「戻らないよ、でも…、もう、もう、も~!」
ちひろ「…牛」
潤子「みんな思っていますよ。辞めたければ辞めればいいんです。…でも、辞められないんです」
暗い雰囲気になりそうな場面で、ちひろがそれを緩和させていたり、潤子が最後に冷めたような感じだが核心をつくようなセリフを言ったりと、それぞれのキャラが生かされている。物語は、この後、公演を目前に控えあわただしくなり、もえも辞めないで続けていくことを決意し、終わり。途中、「アンドリューの丘」の愉快なセリフ合わせがあったり、アントニオ猪木の名言について語りあったりと、楽しい舞台でした。笹峯さんの出演は、最初と最後のオチぐらいで少なかったけど。大見遥さんは脇役って感じだったけど、すぐ勘違いして瞑想してしまったり、不思議な石について熱く語ったり、とかなり、ユニークなキャラを演じていました。
第1回→2回へのリンクも少しありました。笹峯さん演じるかおるが、人をいらだたせるセリフを言うキャラだったり、大見遥さんがタバコを吸うことに対してうるさいキャラだったり…。
舞台をよく行く人のblogとかを見ても、「○○に行くんだったら、同じ料金でこの舞台に3回行くべき!」とか書かれていたりと評判の様子です。「blog検索」→「1」「2」「3」
笹峯さんの決意、というものが感じられた、非常に良い舞台だったと思います。
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